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【細胞性食品のエキスパートと考える未来の食卓】
「細胞性食品」とは細胞農業技術を用いて生産した肉や魚などを指し、細胞性食品のうち、細胞性食肉は「培養肉」と呼ばれることもあります。細胞性食品には環境負荷の低減やたんぱく質自給率の向上に貢献する等の様々な可能性が期待されていますが、一方で様々な技術的課題もあり、当該産業の実現性については客観的な分析が必要です。
シンガポールでは既に食品としての安全性確認が済んで販売が開始されており、米国でも販売に向け米国食品医薬品局(FDA)による安全性確認手続を終えた商品がある細胞性食品ですが、日本では提供に向けた環境は整備の過渡にあります。その背景である、細胞農業分野の基幹技術にあたる細胞培養技術などを含む生産工程や、生産管理方法や食品表示等に関する考え方の整理などの課題があり、日本としてできるだけ早く実践的な対応方向をまとめていく必要がある分野です。
今回の京都コモンズとNakanoshima Qrossの共催によるセミナーでは、細胞性食品のエキスパートから状況・事例・課題を共有いただくとともに、技術開発やいわゆるディープテックの産業化における課題、また、未来の食卓がどのように変化していくのか、細胞性食品が社会に与える影響や消費者としての選択肢についても意見を考え、社会実装に向けた実践的な視点を踏まえたディスカッションを進めたいと思います。
【イベント概要】
- 開催日時 2025年4月17日(木)14時ー18時
- 開催場所
- セミナー会場:Nakanoshima Qross Qrossover Lounge夢(大阪市北区中之島4-3-51)
- 交流会:大阪大学中之島センター2F【カフェテリア・アゴラ】(大阪市北区中之島4-3-53)
- 開催方式 現地参加のみ
- 参加人数 80名
- 主催(共催 )特定非営利活動法人京都コモンズ、一般財団法人未来医療推進機構
- 協力 一般社団法人細胞農業研究機構、株式会社サンプラテック、ワケンビーテック株式会社、MIRACLE SCIENCE INNOVATION株式会社
- 対象者 京都コモンズ会員 及び 非会員 の企業、研究者、支援機関、行政など どなたでも
- 参加費
- 京都コモンズ法人会員は、1社あたり5名以内は参加費無料
- 京都コモンズ個人会員は、ご本人様につき参加費無料
- 京都コモンズ非会員は、セミナー参加費無料、交流会参加費は3000円/人(現地にて徴収します)
- 申し込み方法 Peatixにてお申込みください。(こちらをクリックするとPeatixが開きます)
- 問い合わせ先 特定非営利法人京都コモンズ 事務局(担当:神吉(かんき))(Email:office@kyoto-commons.or.jp)
【プログラム】
(当日予告なく変更することがあります。登壇者敬称略)
14:00 ご挨拶
14:05 基調講演
①一般社団法人 細胞農業研究機構 代表理事 吉富 愛望 アビガイル
②スタートアップ:ダイバースファーム株式会社 代表取締役CEO 大野 次郎
③料理人:懐石料理「雲鶴」代表 島村 雅晴
15:00 NakanoshimaQrossご紹介
MIRACLE SCIENCE INNOVATION株式会社 代表取締役CEO 宮川 潤
15:25 ディスカッション
ファシリテーター 特定非営利活動法人京都コモンズ 理事長 小栁 智義
16:00 京都コモンズ企業紹介
学校法人佐藤学園(大阪バイオメディカル専門学校・OBMリサーチセンター)
16:30 ワーキング活動報告&交流会
※Nakaonoshiam Qrossのお向かいにあります「大阪大学中之島センター2F」の【カフェテリア・アゴラ】にて行います
(〒530-0005 大阪府大阪市北区中之島4丁目3−53)
18:00 クロージング
【登壇者ご紹介】(敬称略)
一般社団法人 細胞農業研究機構 代表理事 吉富 愛望 アビガイル
細胞農業や細胞性食品(いわゆる「培養肉」など)の業界で2019年よりルールメイキング活動として政策提言などに関わる。農林水産省 フードテック官民協議会 細胞農業WT 事務局長、東京大学 先端科学技術研究センター 客員研究員を兼務するほか、経済産業省バイオものづくり革命推進ワーキンググループの委員として日本のバイオ戦略に対しアドバイスを行う。2020年にForbes Japanの選ぶ「世界を変える30歳未満30人の日本人」のLaw and Policy部門を受賞
ダイバースファーム株式会社 共同創業者 CEO 大野 次郎
日本の先端技術を世界で事業化する立場で、長く事業開発に携わる。半導体、医療、ライフサイエンスなど幅広い業界で新規事業を立ち上げる。幼少の頃はエンジニアを目指すも、米国高校留学で国際的な事業に興味を持ち、就職した外資系企業、国内企業、国内スタートアップ会社を通じて海外新規事業を手掛ける。その後、細胞培養を学び、独自に開発した「細胞の3D組織化」技術で特許取得。2018年に再生医療ベンチャーのティシューバイネット株式会社を創業。大学と人工臓器の開発を進める中で、同技術の培養肉への展開を開始。事業化に向けて、島村と共同でダイバースファームを設立。
懐石料理「雲鶴」代表 島村 雅晴
大阪の料亭で日本料理の修業を重ね、2005年、大阪・北浜に日本料理店『雲鶴』を開店、2012年に天満へ移転。2020年、再生医療の技術を活用した培養肉研究開発会社のダイバースファーム株式会社を共同創業。2022年にはRelationFish株式会社を設立し、廃棄野菜での魚の養殖などにも取り組む。
MIRACLE SCIENCE INNOVATION (株)代表取締役CEO 宮川 潤
三井住友銀行にてセクターアナリスト、企業のリレーションマネジメント、M&A、コーポレート・アドバイザー業務に携わる。その後、SMBCベンチャーキャピタルにて、投資先に対するアクセラレーション業務に従事。2021年2月より、同行関西成長戦略室兼成長事業開発部にて関西圏のスタートアップエコシステム構築、産官学連携、オープンイノベーションを担当。MIRACLE(Medical & Healthcare Innovation ReALlizing CircLE)構想立ち上げに参画。24年4月にMIRACLE SCIENCE INNOVATION(株)を設立。同社代表取締役CEO。同年12月より、一般財団法人 未来医療推進機構のエキスパートサポーターも務める。
特定非営利活動法人京都コモンズ 理事長 小栁 智義
京都大学医学部附属病院 先端医療研究開発機構 ビジネスディベロップメント室室長 / 特定教授
大学発医療系スタートアップに基礎から臨床まで製品開発インフラを整備し、医療という根源的な社会ニーズを満たすために日本発の技術の実用化に取り組む。米国スタンフォード大学SPARKとの連携プログラムや、全編英語のピッチイベント“HVC KYOTO”の企画・運営の他、多くのスタートアップー育成プログラムの講師、アドバイザーを務める。多国籍企業での営業/マーケティング、創薬・再生医療ベンチャーでの事業開発職を歴任した後、京都大学にて複数の産学連携事業および、スタートアップ創出に関わる。トランスレーショナルリサーチの教育プログラム:スタンフォードSPARK創設者のモシーローゼン博士に師事。大阪大学大学院卒。